本日（2018.7.26）、東証アローズで丸井グループの証券事業に関する記者発表会がありました。概要をまとめました。

－つみたて投資専門の「tsumiki証券（予定）」を9月に開始予定
－証券事業参入の背景⇒丸井グループは収入や世代を問わず「すべての人が」豊かなライフスタイルを実現できる金融サービスを提供することが
事業のミッションと考えている。経営資源を活かし、資産形成サービスを提供したい。
－代表取締役は2名。代表取締役CEO寒竹明日美さんは丸井生え抜きの女性。丸井グループの経営資源を活かし、経営全般を統括。代表取締役COO仲木威雄さんは三菱信託銀行、さわかみ投信、ユニオン投信代表などを経て現職。

●商品について
－取り扱う投信は4本
・コモンズ30（コモンズ投信）
・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド（セゾン投信）
・セゾン資産形成の達人ファンド（セゾン投信）
・ひふみプラス（レオス・キャピタルワークス）

－対象商品はすべて「つみたてNISA」対象商品
－長期で「お客様のために」と考えてくれる運用会社３社を選んだ
－今後、お客様の要望等をきき、商品を増やすかどうかは今後検討してく

●サービス概要
－NISA口座のほか、特定口座でも積み立ては可能（併用もできる）
－日本初、クレジット払いで投信を購入するしくみ（商品と同様に投信を購入⇒クレジット決済⇒銀行口座引き落とし）。
－カード会社での審査あり

－毎月の積立金額は3000円から5万円の範囲内で設定
－エポスカード1回払いのみ。金利や手数料はなし
－年間積立額や積立の継続年数に応じてポイントを付加（還元率は0.1～0.5％を予定している。プログラム詳細は検討中）

－WEBサービスを軸に（口座開設や口座管理などはWEBを通して）
－マルイ店頭でも入門セミナーやフォローセミナーを実施し、口座申込みサポートや相談なども行う予定。WEBと店舗の融合をめざす
－小売りならではのプロダクトも作る。「オマモリ（カラフルなキーホルダーのようなもの。バックにもつけられる）」の裏面に書かれたQRコードを読み取って申し込み。積立状況を確認できる
－デザインはデザイナーの佐藤オオキ氏率いる「nendo」が担当（プロダクトデザインだけでなく、ビジネスプランも描く）

 ＜所感＞
記者発表後の記者からの質問では「つみたてNISA対象商品に絞って儲かるのか？」という質問も多くでました（購入時手数料はゼロですし、信託報酬のうちの代行手数料分しか収益にならないため）。

丸井グループの青井浩社長は「つみたてNISAは非課税期間20年の制度。継続的に投信の積み立てを行うことで、エポスカードをずっと保有してもらえる。お財布の1番目のメインカードとして（他の買い物等にも）利用してもらえれば本業で利益を得ることができる」と、丸井グループ全体としての効果をあげていました。

寒竹社長は「目標は10年で100万人のお客様へサービスを提供。５年を目処に黒字化をめざしたい」とのこと。

証券単体では最初は（ノーロードの積み立てだけなので）事業的にキビしいと思いますが、これまで投資信託の積み立てを行ってこなかったような若い顧客、特に女性などに関心をもってもらい、口座開設→積み立てという行動を起こしてもらえるのか、資産形成のすそ野を広げる取り組みとして注目したいです。

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