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 2020/03/19(木)12:12:41

「一億人の投信大賞2019」に寄せて 

本日(2020.03.19)、「一億人の投信大賞2019」の発表を行いました(詳細は「一億人の投信大賞」公式サイトをご覧ください)。 


 2014年1月から一般NISA(少額投資非課税制度)がスタートをするのを機に、「普通の人が普通に長期投資で資産形成をするために使える、より 良い投信を探そう」という趣旨で始めました。メンバーは『投資信託事情』編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役の高橋忠郎さん、竹川の3名です (スポンサーはつけていません)。今年で7回目になります。


 当アワードでは運用成果等の評価の前に、以下の条件でスクリーニングを行います。今回は5747本の追加型株式投信(2019年12月末時点)のうち、143本が選定対象となりました(全体の2.5%)。


 <スクリーニング条件>
(1)資産形成向きか?
● ETF(上場投信)、SMA・ラップ専用、確定拠出年金専用を除外
● 決算回数:年12回、6回、4回を除外
(2)規模・実績
● 運用実績3年未満のものを除外
● 基準月末純資産30億円未満を除外
(3)受益者の質・その他
● 過去36カ月のうち資金純減月数13カ月以上のものを除外
● 投資テーマ、対象通貨(日本円以外)、投資国など限定される「特化型」やブルベア型など短期投資向けを除外


絞り込み残った投信は、部門別に「 アクティブ投信は対分類ベンチマーク超過リターンが高いもの(*1)/パッシブ投信はトラッキング・エラーが小さいもの」「②シャープレシオが高いもの」「③資金流出入の標準偏差が小さいもの」の3つ(*2)の総合点で順位づけを行っています。以前は総合得点のみ公表していましたが、前回2018から①から③の内訳(順位)も公表しています(バランス型除く)。これにより各投信の特徴もつかみやすくなったと思います。もっとも、便宜上順位はつけていますが、全体の3.5%に残っただけでも素晴らしいことです。


*1:各月の分類ベンチマークと比較した勝率)
*2:同点の場合、アクティブ投信は3年のリターンが高い順、パッシブ投信はトラッキングエラーが小さい順、アクティブ投信とパッシブ投信は3年のリターンで順序を決める

このアワードはインデックス投信も、アクティブ投信も一緒にスクリーニング、評価している。そのため、資産クラス別に特徴が表れる。例えば、主要株式4部門のうち、外国株式(除く日本)と新興国株式は絞込みで残ったのは大部分がインデックス投信ですが、国内株式と外国株式(日本を含む)ではアクティブ投信が健闘しています。


最後に、単年度の順位だけに注目するのではなく、継続性をみていただきたいです。公式サイトで「全ノミネートファンド紹介」をみると過去のノミネート状況もわかります(ノミネート=スクリーニングで残った投信)。2013年から7年連続でノミネートされている投信も、18本あります。


なお、当アワードは公募投信が対象ですが、最近は確定拠出年金でも購入できる投信(DC兼用投信)もあります。残念なのは運用会社のホームページをみても、DC兼用なのか、iDeCo(個人型確定拠出年金)で購入できるのか、どの運営管理機関で取り扱っているのか--といった情報を開示していない会社が多いことです。アワードを通して投資信託に関心を持った個人投資家がアプローチしやすい開示になることを期待しています。


最後に、将来的には定量評価に加えて、上位に入賞した投信の定性的な情報(投資哲学や投資する会社を選定するプロセスや重視するポイント、ポートフォリオ構築でこだわっている点、運用するチーム・人など)を掘り下げてお伝えし、みんなでいい投信を育てていけたらよいな、と思っています(が、手弁当でやっているため、なかなかそこまで手が回らないのが現状です…)


一億人の投信大賞が、皆様の投信選びに少しでもお役に立てれば嬉しいです。



*本来は5年、10年と長い期間で選定したいのですが、現状では候補となる投信の数の問題があり、また、投資家の視点に立った商品開発も進んでいるので、3年としております。特にインデックス投信では後発の低コストの商品が出てきておりますが、トラックレコードが3年以上のものを対象としています。

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