数年前から保有中にかかる運用管理費用(信託報酬)の引き下げ競争が激化しています。
来年1月からスタートする「つみたてNISA」、今年から対象者が拡大された「iDeCo(個人型確定拠出年金)の影響もあり、一般向けも、DC専用も、両者の併用投信も、手数料の引き下げが進んでいます。
ただし、以下のことも押さえておきたいところです。
・インデックス投信はトラッキング・エラー(ベンチマーク=目標とする指数とのかい離)が重要。
・トラッキング・エラーの要因は単純に運用管理費用(信託報酬)だけではなく、売買回転率や配当金の再投資、発注先証券とその手数料率なども含めて影響する。
・例えば、運用管理費用が年0.20%と0.24%のように0.02%程度の差だと、売買委託手数料等を含めた実質的なコストが逆転するようなこともある
ということを踏まえると、無理に最安値の商品を追いかけなくても、例えば、日本株のインデックス投信なら0.1%台から0.2%台前半、先進国株のインデックス投信なら年0.2%台前半までならよしとしよう、くらいに考えてもよいのではないでしょうか。
とくにつみたてNISAやNISAは解約すると資金がNISA口座からでてしまうので、頻繁な商品の乗り換えには不向き(大きく資産を育てることはできません)。最初に商品をきちんと選んで長く保有することが大切です。