SBIベネフィットシステムズは、4月にiDeCo(個人型確定拠出年金)において、口座管理手数料のうち、事務委託先金融機関手数料の取り分(=64円)を二重に加入者から徴収するという誤徴収を行っていました。しかも、システムトラブルにより、1回分は掛金からではなく、金融資産の売却によって手数料を充当したとのこと(例えば、保有する投信の一部が勝手に解約されて手数料に充当されたことになります)。
今回、SBIはログイン後の画面の「お知らせ」欄で
4/17に「 事務委託先金融機関手数料の誤徴収について」で二重徴収の事実と原因を公表
4/24に「 【続報】事務委託先金融機関手数料の誤徴収について」で対応策とスケジュールを記載
しています。
対応策としては、
・誤売却された商品の数量(口数)を原状に戻すため、同じ商品・数量の買戻しを行う
・元本変動型商品で、売却時の時価(解約価額)より値上がりしている場合等も考慮し、誤売却数量と同じ数量以上を購入できるよう、買戻しに充てる資金を弊社(SBI)が追加する
ことが示されました。予定では4月26日に買戻しの発注→5/1約定となります。。
今回、64円とはいえ、システムトラブルで、勝手に保有する投信が解約される事態が発生することには驚きました。
こうしたトラブルが起こること自体が問題ですが、それ以上に問題だと感じたのは加入者への対応です。手数料の誤徴収について、メールや電話が来るわけでもなく、郵送で書面が届くわけでもなく、ログインしてお知らせをよく読まないと気づきません(→コールセンターに問い合わせたところ、GW明けに加入者にメールを送付予定とのことですが、対応が遅すぎます)。
iDeCoは60歳まで原則引き出せず、長期的に年金資産を作っていく制度です。こうしたトラブルを未然に防ぐとともに、問題発覚後に加入者に迅速に伝えることも、運営管理機関の重要な役割ではないでしょうか。今後の改善を期待したいです。
2017.05.09 追記)
5/2に「誤売却商品の買戻し完了のご報告」を記載(ログイン後の「お知らせ」画面のみ)。相変わらず連絡はありません…。